カテゴリー:自分が嫌になったら
処方カード
- 監督:グレタ・ガーウィグ
- 出演:シアーシャ・ローナン/ローリー・メトカーフ/ティモシー・シャラメ 他
- 上映時間:94分
- 視聴先:U-NEXT(見放題あり)/Amazon Prime Video(レンタル・購入) 他
- 即効ポイント:「“いまの自分”を丸ごと許すスイッチを静かに押してくれる」
症状
- 自己嫌悪が止まらない/人と比べて落ち込む/将来がぼんやり不安
- 合併サイン:眠りが浅い・食欲のムラ・集中が続かない
あらすじ
2002年のサクラメント。カトリック系高校に通う17歳のクリスティンは、自らを“レディ・バード”と名乗り、退屈な街から飛び立つ夢を抱く。母とは衝突ばかり、進路や恋、友情も揺れがち。そんな最終学年の一年間を、ユーモアと痛みのあわいでたどる…。
ココが刺さる「魅力の三本柱」
- 演出:日常の“間”と余白の切り取りで、刺々しさの奥にある愛情の温度を可視化してます。
- 演技:ローナンとメトカーフの目線・息づかい・肩の力の抜け方が、言葉では届かない親子の本音をにじませてます。
- 音響:教会や校舎の環境音が気持ちを落ち着かせ、ジョン・ブライオンの音楽が余韻をそっと延ばします。
推しシーン 3選
推しシーン①(5分頃/車内)
母娘の車内トーク。フロントガラス越しの流れる景色と、寄りすぎないカメラがふたりの距離感を正直に写す。言い過ぎた後の沈黙が長くて、でもその沈黙こそがまだ繋がっている証に見えてきます。
推しシーン②(35分頃/放課後の校内)
友だちと並んで腰掛け、他愛ない会話がゆっくり速度を落とす。手元の仕草や姿勢のほどけ方に“自分に戻る”瞬間が宿り、窓の外の柔らかい光と環境音が、過剰な自責の輪をほどきます。
推しシーン③(86分頃/夜の街角)
少し引いたカメラが視点を一段引き、表情の微細な変化が「選び直す余地」を示す。街の色温度とささやかな音の設計が、明日をもう一度選ぶ勇気をそっと背中に置いていきます。
服用方法
時間帯:夜/週末
同伴者:おひとり様または信頼できる人と静かめに
飲み物・軽食:温かいハーブティー+バタートーストなど軽い炭水化物
副作用・注意
- 親子の口論/経済的不安の示唆/飲酒・性の言及/軽い負傷・嘔吐描写 あり
- つらい場合は音量を下げる/スキップ/中断(セルフケア最優先)
処方者からのひとこと
完璧じゃない自分を嫌う夜にも、あなたの“好き”や“注意深さ”は残っています。深呼吸ひとつ。自分の速度でやり直して大丈夫。


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