- カテゴリー:大切な人との別れに
処方カード
- 監督:滝田洋二郎
- 出演:本木雅弘/広末涼子/山﨑努 他
- 上映時間:約130分
- 視聴先:U-NEXT(見放題)/Amazon Prime Video(レンタルまたは購入)
- 即効ポイント:死別を「別れ」ではなく“手向け”として捉え直し、胸のつかえを一段ほぐす。
症状
- 胸がぽっかりして、日常の音が遠く感じる。「もっとできたはず」と自責のループにハマりがち。
- 合併サイン:睡眠リズムの乱れ/食欲低下または過食/集中力の低下
あらすじ
職を失った元・チェリストの大悟は、故郷に戻り、思いがけず”納棺師”の仕事に就くことになった。世間や身近な人の偏見にさらされながらも、亡くなった人を丁寧に送り出す所作に向き合ううち、彼自身の中にある関係のこじれや“言えなかった気持ち”と向き合う勇気が静かに芽生えていく…。
ココが刺さる「魅力の三本柱」
- 演出:手の動き・呼吸・“間”で、儀式の尊さと生活の温度を同じ画面に同居させます。
- 演技:本木雅弘の所作の正確さと、山﨑努の佇まいが、「仕事=祈り」に変わる瞬間を背中で語ります。
- 音響:久石譲の旋律が、涙を急がせず“余白”を長めに保ってくれます。
推しシーン 3選
推しシーン①(序盤/初めての現場)
ぎこちない手つきで始まる納棺の所作。カメラは寄りすぎず引きすぎず、手と息にピントを合わせる。言葉が少ないぶん、布の擦れる音や呼吸にあなたの鼓動がゆっくり同調していきます。
推しシーン②(中盤/台所と食卓)
一緒に食べる場面。湯気、箸の音、短い会話。失ったものばかり数えていた心に、残っているものの手触りが戻ってくる。「今を味わう」が少しだけ具体的になる時間を感じます。
推しシーン③(終盤手前/石文〈いしぶみ〉の記憶)
小さな石に込めた思い出が、触覚の記憶としてよみがえる。カメラが一段引かれることで、悲しみは消えないままに、選び直せる明日の余地がそっと示されます。
服用方法
時間帯:静かな夜、できれば雨音のある日
同伴者:ひとりまたは信頼できる人と
飲み物・軽食:温かいお茶+消化のよい炭水化物(おにぎりなど)
副作用・注意
- 作品の性格上、死別/遺体の扱いに関する描写多し。
- つらい場合は 音量を下げる/スキップ/中断(セルフケア最優先)
処方者からのひとこと
いま感じている痛みは、あなたが深く愛した証。完璧に見送れなくても大丈夫。今日だけは、胸に石を一つ置くように、ひと呼吸を。
関連処方
- 代替1:『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』(効能: #グリーフケア #弔いのデザイン)
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効能タグ:#グリーフケア #手の記憶 #儀式の力


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